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蛇も蚊も祭と「大祓祝詞」

蛇も蚊も6.jpg
蛇も蚊も7.jpg

これは本宮の方の蛇も蚊も祭。
現在は、午前中に本宮。午後は神明社と、分けて行なっているようです。
分ける理由は判明しませんでしたが、写真の本宮の蛇の方が少しいかつい顔をしている。
そしてこれも理由は分かりませんが、なぜか三体あります。
これでは、3Pに……。
いえ、そういう下世話な話をしたいのではありません。

もっと驚く発見があったのです。

生麦から帰ってからのこと。別件で伊勢神宮のことを調べているうちに、
民俗学者吉野裕子の本を漁りはじめました。
その中に、日本の蛇信仰ものがたくさんあるんですね。
そして、ついに!
「蛇も蚊も」の謎を解くヒントを、偶然にも発見してしまいました。
しかもそれが、私が個人的にテーマとして追いかけていた「大祓祝詞」にあったとは!

大祓祝詞は「天つ罪・国つ罪(穢・ケガレ)」を、洗い流しキヨメるというものです。
罪・ケガレは、次のように段階を踏んで「大海原」に流し去ります。

「早川の瀬に坐す瀬織津姫」<大海原に持ち出でなむ>
「潮の八百会に坐す速秋津姫」<持ちかか呑みてむ>
「息吹き処に坐す息吹処主」<根の国・底の国に息吹き放ちてむ>
「根の国・底の国に坐す速流離姫」<持ち流離ひ失ひてむ>

まるで、福一の原発から出た放射性物質を、大海原に放出して「問題なし」と、
高らかに安全宣言しているみたいで笑えません。

その「天つ罪・国つ罪」は、列島の先住民族に対する侵略の「罪」なのかもしれない。
その時流された血のケガレを、当時導入された仏教的価値観で忌み嫌っているのか。

それはさておき。
ここで問題は二番目の「潮の八百会に坐す速秋津姫」<持ちかか呑みてむ>です。

このリレー方式のキヨメは、早川の瀬から大海原までは、瀬織津姫が担当します。
海で流れてきたケガレを受け取ったのが(変な話ですけど)、
「潮の八百会に坐す」という速秋津姫(ハヤアキツヒメ)です。
その神が「持ちかか呑みてむ」、ごくりと呑みこんでしまった!?

そして吉野裕子によると、「かか」は蛇の古語であるというんですね。
「潮の八百会」というのは、川と海がぶつかる河口付近の渦潮のこと。
そのとぐろを巻いたような形態に、古代人は蛇を見ているのではないか。

ん?「じゃもかも」の「か」は、もしかして……。

続く

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コメント 3

1001

うん、おもしろいですね。
by 1001 (2013-06-28 20:05) 

おかぼう

蛇も蚊も祭の話、興味深いですね。
淡路の船だんじりなども海の中にはいっていきますが、清めの儀式なのかも。
など、思ったりして。
HPも読ませてもらいました。
更新、楽しみにしていますね。

by おかぼう (2013-06-29 14:02) 

wakaken

蛇も蚊もでずいぶん長くなりました。
蛇はどうしても気になります。

by wakaken (2013-06-29 16:08) 

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