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海のものとも山のものとも

蛇も蚊も5.jpg

写真は、神明社の神アマテラスへのお供え物。

どこの祭もそうでしょうが、海のものと山のものときっちり半分ずつです。
今は衛生がどうとかうるさいので、海のものはカワキモノばかり。
これじゃあ「海のもの」が見劣りしますね。

でもきっと昔は、生麦の浜に上がった新鮮な魚貝類が供えられたに違いない。
江戸時代、プランクトンの多い東京湾は、海の幸の宝庫だったのだから。
そうなると俄然「海」の方が豪勢になりますね。

何が言いたいのかというと、この祭は、神明社で田んぼの雨ごいの祭ではあるものの、
それだけではこぼれ落ちる要素がふんだんにあるということです。
それは「海」にからんでいる。

前も書きましたが、海に流すという行為は、想像力をかきたてますね。
カタチあるものをそのまま流す。土に埋める、でも同じ。
そこから先は、物語の創造力が存分に発揮されます。

数年前、鶴見で食べた超美味で脂の乗った生麦の穴子。
祭の二頭の蛇は、もともと穴子だったりして。
穴子も、うなぎや鮭のように、雌の卵に雄が精子をかけるとき、くねくねと絡まります。
まあ、そんな程度の想像力では、神話的創造には結びつきませんけど。

蛇も蚊も保存会のHPによると、祭の由来は次のようにありました。

「昔、生麦一帯で疫病が大発生したが、医者もおらず、ただ祈る事しかできなかった。
ある日、数人の夢に、大蛇が海のかなたに飛び去ってゆく姿が出た。その後、疫病が納まった。その話から、住民は悪病退散、豊年豊漁(昔、ここは海岸で、漁を生業としていた)を祈念し、大蛇を萱(かや)と縄で作り、それを担ぎ、村中の一軒一軒をまわって病気厄除けをした。この、行事が今なお伝承されているのが「じゃもかも」祭りである。
1994年から、横浜市の指定無形民俗文化財になっている。」

ふむふむ。やっぱり海か。
と、私などは思ってしまうのです。

続く
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